11.ミラクル

一緒に暮らしながら 大きく楽しみ 大きく喧嘩し 大きく笑い 大きく泣いた 思っていた以上に困ったのは 彼の仕事が決まらなかったこと。 日本で多くの外国籍の方が仕事をしているのは知っていたので、 私は簡単に仕事が見つかると思っていた。 でも、 日本語が話せないからって断られる。 日本語が少し話せるようになれば、 読み書きが出来ないからって断られる。 少し読み書きできるようになれば、 日本語の検定が●級であればとかいいだす。。。 雇う気がないんだったら 日本語が話せないことを理由に断るのをやめてほしい。 そう思った。 多くの外国籍の人達が働いている職場もある。 でも、それがどこにあるのかわからなかった。 なので、外国籍の方と知り合いになり、情報収集が必要だって思い、 バーやクラブに行った。 同じ国だと仲間意識があり、ネットワークができててスムーズな印象を受けたな。 ブラジルやペルーなど。 日本語のできる人が日本語のできない人をサポートできるしね。。。 (これは、国籍は関係ないけど、助け合いの関係性ができてていいなって思った) 外国籍の方を中心に派遣業を営んでる人もいてるようだけど、 その連絡先を入手するのもかなりの時間がかかった。 そして、 仕事が決まらないまま、3ヶ月が過ぎた。 彼が日本に来るときに購入したエアチケットの有効期限が3ヶ月。 それで、 彼は仕事が決まらないのであれば、チケットがある間に帰国することを決意した。 めっちゃびっくりした。 ホンマに「耳を疑う」ってこのことね すっごいビックリした 仕事もない。 お金もない。 その上航空券もなくなれば それはとても不安になるよね その気持ちはよく分かった。 よく喧嘩したけど、 これに関しては喧嘩にならなかった。 なんでよっ! って感情的にならなかった なんでかなー この時、妊娠が分かったときだったけど、、、 静かに、彼の決意を受け入れてた。 悲しかったけど受け入れてた この子はパパを知らないで育つことになるのか??? って思ったけど どうなるんだろうって思ったけど 不安で押しつぶされるような感覚はなかった 傷つけられた とか 裏切られた とか 騙された とか 利用された とか ないからかな 嫌われた もなかったし ただ、自分の力ではどうすることもできないことには 大きな感情の反応がないものなのかな。。。 それとも 決意が1%のすきもなく100%で固く、強く決意していることには 反応なく、受け入れるだけなのかな。。。 そして とうとう、彼が帰る日が来た。 残念で、悲しかったけど お互いに静かだった。 離婚して決別して二度と会えないわけでもないしね。。。 でも、 また会う気がしてなかったけど。。。 2泊3日の旅行ぐらいの少ない荷物だから、アパートの前で自転車に乗せてたら、 向こう側から作業着を着た男性2人が歩いてきた。 そのうちの一人は黒人だった。 映画で見るシーンのように、 ハイ! ブラザー! って挨拶した。 名前はジョン そして奇跡が起こったの 初対面で、どこの国? 何してるの?って 会話がはじまり。。。 彼が 国に帰るところって。。。 ジョン「どうして?」 彼 「仕事がないから」 ジョン 「えー?      日本に来てどれくらい?」 彼 「3ヶ月」 ジョン 「早いよー」     「帰るには早すぎるっ。」     「もう少しがんばって。もうちょっと待ってあげて」 ジョンは私にそう言ってきた。 でも、私じゃなく、彼がそう決めたんだって言うと、 ジョンは隣の男性に 『仕事あげれない?』 って聞いた 『えっ?!』 『えっっぇっ?!』 めっちゃビックリした そして、私はその方に詳しく事情を説明した。 話を聞いたその人はちょっと考えて 親方に話してみるって言ってくれた お二人は屋根の工事をする職人さんだった そして、親方とお話をして雇ってもらえることになった 一瞬の出来事です すごいよね??? これを 奇跡 って言うんじゃない? ミラクル よね??? すごくない???? 凄すぎるよね!!!!! 本当にこんなことってあるのね!!!!! 航空券の予約もいれ、今から荷物を持って空港へ行こうとした時によ、 こんなことがあったのよ! すれ違う時に  ハイ! って挨拶がなければ こんなことになってなくて。。。 嘘みたい! ドラマみたい! きゃーーーーーーーっ って感じ そして、彼は帰国を取りやめ日本に残ることになった